創業のきっかけ

6年前、私は左乳がんSTAGEⅢAを宣告されました。罹患が解った時には既に腫瘍は8cmにもなっていました。全摘手術が必要でしたが、腫瘍が大きく、まずは半年間の抗がん剤治療で腫瘍を小さくすることを優先することとなりました。治療によって頭髪はおろか、眉毛や睫毛も抜けました。24時間襲ってくる吐き気や発熱に耐えながらそれでも仕事との両立を続けました。

9歳だった娘を連れて外出した際、娘がポツリと言った言葉が今でも忘れられません。「ママのこと、みんなジロジロ見るね」「何も悪い事をしていないのに、何故こんな想いをしなければならないのだろう」悔しさと虚しさで涙が出ました。
脱毛を隠すために高額なウィッグを幾つも買い揃えましたが、痒みや蒸れでずっと被っていられません。「もっと仕事先でもずっと被っていられる帽子はないのだろうか」「いかにも病気を患っているという雰囲気ではなく、オシャレさもあってお手入れも簡単な帽子があったら良いのに」

その想いは、良き理解者となって下さったメーカー様とのご縁によって、ようやくカタチにすることが出来ました。それが、Tao Capsです。がんに限らず、疾患によって脱毛されている方、薄毛に悩まれている方でも自分らしさを忘れない生き方が出来ます。Tao Capsは治療と就労の両立を目指す貴方を応援致します。

Tao Corporation　代表取締役　 村田　里依